昨年末、長野県茅野市の薪ストーブ会社、ケンズメタルワークさんからサウナ小屋キットの開発依頼をいただきました。

床組の製作

写真の大工はツーバイフォーのフレーマーの三枝さん。
初めて会った時、日本にフレーマーを本職にしている人がいるのだと驚きました。

まずは床パネルの製作、薪ストーブが乗るため、床根太の数を多めにしています。

床パネルと床枠

高温の水蒸気が充満するサウナ小屋のこと、本製品に構造用合板やOSBボードなどは一切使用していません。

床パネルの組立

壁パネルをならべて組み立てていきます。
試作品ではパインの無垢材を使いましたが、今後はサウナ専用の脱脂した無垢板を使用していきます。
壁内への湿気の侵入を減らすため、防湿フィルムが張られています。

屋根パネルの製作
壁パネルには断熱材が充填されています

壁パネルには熱気を出来るだけ逃がさないよう、断熱材が充填され、内側に蒸気の循環層、外部には通気層が出来ます。
断熱性と保温性に関しては、市販のキットと一線を画すレベルです。
よくサウナキットで満足な温度に上がらない、上がってもすぐ冷めるという話を聞き、両方を解決するキットを開発することにしました。

サウナといえば気になるのは換気扇。特に薪ストーブ式のサウナ小屋のため、換気は重要です。
とはいえ電気を引くのも大変なので、給気口を2ヵ所設け、壁の高いところに排気用の小窓を設けて自然換気としています。
(現在、樹脂窓は木製、給気口の位置も変わっています)

透湿防水シートと通気胴縁の施工

壁には透湿防水シートと蒸気循環層を施工します。
外壁にも通気層があります。

屋根板金の打ち合わせ

屋根は寿命、雪や埃のすべり、施工性、防火地域対応を考慮し、板金としました。
板金は単なるトタン板でなく、ガルバリウム鋼板の高耐久版であるSGL鋼板です。

まずは仮組してほぼ完成。
今回は焼杉を使用していますが、標準では無塗装品になります。
お客様での塗装になりますが、現場での塗装も可能です。

そして先日、ケンズメタルワークさんの工房に移築。
森の中のロケーションは最高です!

ドアは八ヶ岳の建具職人さんに作っていただきました。
(ドア下部の給気口は壁に移動してみたり、試行錯誤中です)
ドアは京都の茶室をイメージし、小さめになっています。

写真のドアは未塗装ですが、外部は塗装が必要です。
取手は現在、外部は木製、内部は木の板になっています。

作るごとに小さな改良を重ね、現在はかなりちがったものになってきています。
またいずれ、今のモデルを報告させていただきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です